ハローガイズ! クーラーの当たるところでの仕事に憧れて事務職を選んだのに連日倉庫で猛暑に悩まされているJoven河内だよ。
前回の予告どおりコメントのリクエストから《巨大なるカーリア/Kaalia of the Vast》を紹介するぞ!
EDHってなんやねん! とか 初心者やぞワレェ!!って人は私の過去記事をどうぞ(唐突すぎるダイレクトマーケティング)。
さて、カーリアというジェネラルはジェネラルランキング上位にもかかわらずまっすぐ行って相手をぶち倒すという動きを得意としています。
まずはカードのスペックですが、それは以下の通り。
簡単に言えば、殴ったときに天使かデーモンか、ドラゴンを踏み倒して攻撃させるクリーチャーです。
つまりエキスパンションが増えるたび、デッキが強化されるチャンスがあるジェネラルと言えます。
一応補足として以下はTips。
・カーリアは見た目が天使っぽいけど、人間・クレリック。飛行を持っているため勘違いする人も居ます(この手のミスは、どんな環境のプレイヤーでも見たことがあるので、初心者ベテランかかわらず、一応覚えときましょう)。
・カーリアで出した3種族クリーチャーは指定した対戦相手かプレインズウォーカーをぶん殴る。例えばプレイヤーAをカーリアが殴り、効果はプレイヤーCを殴ってる状態で出すことは適正。
・殴ってる状態はすでに攻撃している。最近のカードでは《栄光をもたらすもの/Glorybringer》の督励効果は発動できないことに注意。
・3種族のざっとした枚数は以下の通り。
天使(127枚)
デーモン(90枚)
ドラゴン(112枚)
さて、それでは早速解説しよう。
1、カーリアの基本的な動き。
まず、カーリアをカラーマーカーとするプレイヤーはほとんどいないはずだ。マナコスト4、攻撃誘発を誘発させやすい回避能力持ち、そして大概が能力をフィーチャーしてるデッキ。と中には「カーリアをブラフにしたコンボデッキもあるんじゃ…」って声が聞こえてきそうだけど、それならもっとカジュアルデッキのようなジェネラルを選んだほうがヘイトは低くて良いと思うぞ!(カーリアと《魂を数える者、タリエル/Tariel, Reckoner of Souls》だったら間違いなくカーリアのが野放しにできない)。
そのためカーリアデッキの多くは「カーリアが殴ることで誘発する能力を利用したビートダウン」であると言えます。
2、能力で気をつけたほうが良いカードとは
では誘発した際、出てくるカードで気をつけたほうが良いカードを紹介していきます。
-天使
《絶望の天使/Angel of Despair》
太陽拳を打ってきそうな見た目のハゲ天使。スペックは5/5飛行でCIPにより《名誉回復/Vindicate》を打てるというトンデモ天使、弱点のマナ拘束と重さをカーリアで無視できるので高相性。栄光をもたらすものみたいなブロッカーを取り除いて攻撃するなどの運用も可能です。
《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight》
悪落ち前のギセラ。このカード一枚で対戦相手のみ《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath》と自分だけ《無垢の幽霊/Ghosts of the Innocent》というおふざけあそばせな一枚。本体も先制攻撃と飛行をもつ5/5という恐ろしく強いスペック。オレでなきゃ見逃してたね。
そしてこのカード、自軍のダメージは1点なら完全にシャットアウトしますので、《黒死病/Pestilence》系のカードとは高相性と言えます。そのため、カーリアの効果で踏み倒せる《黒死病の悪魔/Pestilence Demon》がベストマッチ。なんだって? 3色で黒マナが足りないだって?《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》があるだろう!全力で行け。
《希望の天使、アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》
重たいだけあって全体に破壊不能を与えるマイエンジェル。出てしまえばこれほど強力な天使もほかにはいません。8/8飛行、警戒というスペックもバカにならない。重たさはカーリアで踏み倒してから、《ジョークルホープス/Jokulhaups》などをを打てばほぼ勝ちでしょう。
-デーモン
《残虐の達人/Master of Cruelties》
単独攻撃という制限と、ブロックされなければライフを1にする効果。そして接死と先制攻撃を持っているために高い戦闘能力を持っている残虐超人デーモン。
大味なカードほど強いEDHでは比較的見かけることもあるカードですが、ことカーリアと組むと恐ろしいことが発生します。
上でも書きましたが、すでに攻撃しているので単独戦闘というデメリットを回避でき、哀れにもブロッカーがいないプレイヤーであれば最後のライフをカーリアが削り取るでしょう。
彼の能力は少しわかりづらいので補足しておきますと、攻撃してる状態で場に出たのちにブロッカー指定時、ブロックされているかどうかをチェック。これにより、攻撃制限をすり抜け能力を誘発させています。またこの能力は戦闘ダメージではなく、軽減されようが何をされようがライフが1になります。このとき減ったり増えたりしたライフは《コーリスの子/Children of Korlis》で回復したり、《暴動の長、ラクドス/Rakdos, Lord of Riots》のコスト軽減などのカウントになります。また、敗北しない状態で、ライフが負の値になっているときは当然ながら1点まで回復します。
《狂気の種父/Sire of Insanity》
対コントロールデッキの最終兵器。終了ステップに手札を全て捨てるという狂気じみた1枚だが、この手のカードはチェックが自分のターンの特定フェイズであることが多いのに対し、このカードはなぜか、各終了ステップに絶対手札を捨てなければならないため、出したターンから仕事を始める点と今引き勝負に持っていける点が非常に強力です。特に早い時期に出せば、土地を落とせる可能性が非常に高く、そのままゲームを終わらせれるかもしれません。
-ドラゴン
《ドラゴン魔術師/Dragon Mage》
《Wheel of Fortune》のサボタージュ能力をもつドラゴンメイジ。カーリアからの強襲は手札消費の激しいカーリアとも相性が良く、他のプレイヤーの思惑を外すことも可能です。
《Thunder Dragon》
CIPで地上クリーチャーに3点焼きを飛ばすクリーチャー。カーリアデッキでは自身は地上クリーチャーを展開しないことが多いと思うので、対戦相手のシステムクリーチャーを焼き払えるという点が良いですね。また、《修復の天使/Restoration Angel》を組み合わせれば、火力を使いまわしたり、殴ってから明滅させ擬似警戒+6点焼きといった運用も可能です。
ほかにも色々いるんですが、なんせ数が多いので、説明はある程度割愛します。特に上に上げたカードは強いので気をつけて置いてください。あげて無いやつでも糞みたいに強いやつは多いです。
対策
・カーリアを殴らせない
いくら巨大といえども所詮は小娘。《Joven》よりもサイズの小さい2/2ですから、適当なメタカードで十分対策可能です。《死亡+退場/Dead+Gone》でも《四肢切断/Dismember》でも何でもいいのでカーリアを再起不能になるまで痛めつけましょう。
また、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》はひとつの回答と言えます。なぜならタフネスが6以上の天使は僅か17体しか居ませんし、カーリア自体も簡単に打ち取れるからです。デーモンとドラゴンに関しては言わずもがなですね?(《光輪狩り/Halo Hunter》では死にませんが、上に上げた天使たちには討ち取られてしまうので過信も禁物ですが)。殴られないだけなので根本的な解決にはなっていないことだけは注意です)。
地味ですがアンタップ阻害や攻撃制限も良いですね。《平和な心/Pacifism》がパワー不足だと思う方は(いや実際パワー不足なんですけどね)《休止/Cessation》や《ドライアドの歌/Song of the Dryads》など使いやすいカードもありますので採用を検討されてみても良いかもしれません。
《サンドワームの収斂/Sandwurm Convergence》は一見とてもマッチした妨害カードとして優れているようにも見えますが、あなた以外のプレイヤーは殴れますし、その結果、出てくる後続クリーチャーはタップ状態で攻撃している状態で出るため、飛行であろうが殴れてしまいます。《瞬間群葉/Flash Foliage》で飛行やシャドーをブロックできるのに近いといえます。なので、サンドワーム出して余裕ブッコいてると、ヘイトが上昇するだけと覚えておいたほうがいいかもしれません。
・後続を出させない。
直接的に妨害するなら《封じ込める僧侶/Containment Priest》が良いですね。もちろん《神聖なる月光/Hallowed Moonlight》でも良いのですが、1ターンのみと限定的なのが趣味の分かれる点でしょう。もちろん、トークンに対するメタカードと見るのであればもちろん有用です。そこはデッキとの相性で見ていきましょう。
それから、ハンデスも相性がいいですね。手札がなければ、カーリアはただ飛んで殴ることしかできなくなります。そうすればカーリアはいくら巨大といえども飛行を持つだけの《灰色熊/Grizzly Bears》。
気をつけなければならないのは万能パーマネント破壊を得意とする白黒が混ざっているため上記の対策は一時的な足止めと考え、立て直す前に全員で袋叩きにする、軽い除去を残しておき、カーリアを戦闘に出させないことがカーリアの対策です。逆にカーリア側のプレイヤーは「なんでこんなに殴られるんだろ?」って顔で見てきますが、自分のテキストをよく確認してください、殴られても致し方の無いテキストです。オススメの対策は《アーイシャ・タナカ/Ayesha Tanaka》にジェネラルを変えることでしょう。(それくらいヘイトの高いカードと思ってください)
さて全国のカーリアファンから《脅迫状/Blackmail》が届きそうな記事が出来上がったわけですが、私は元気です。
真面目な話をすると、カーリアはジェネラルランキングの最上位ではありません。ただ単純にやりたいこと、やるべきことがスマートに完結しているジェネラルだからこそ、ここまでヘイトが高いわけですね。
今回のような記事は1週間に1回上げるのはなかなか厳しいので、何回かに分けるか、ユキさんの真似をして自分のデッキをさらしあげても良いかなといろいろ考えてます。
それでは今回はこんなところで。シーユーネクスタイム!次回もお楽しみに。
速攻民の叡智
面白かったです(小並感
デブまじありがてえ
こんなんいつ役立つねんってのはさて置き、記事として面白かった
ユン様も最速で殴り殺す系だからヘイト高くてすぐ退場させられるんだよね
お祭りは身内でやるに限る
他にはルーン傷にイオナ、苦労や毅然たる大天使とかも採用率高めですね
ひでつぐもお願いしますーーー!!
EDHやりたくなってきたゾ…
静穏やらヘルカイトの暴君もそのまま戦意喪失しそうだもんね。パワーカードを3色から持ってこれるだけにかなり止めたくなるクリーチャーなのは分かる。
おデブさんの記事は本当に読みやすいし面白い
ただ、好きな天使、大悪魔、ドラゴンを好きなだけ放り込めるという夢のカードでもあるから、ガチプレイヤーとエンジョイプレイヤーの判断が難しいカードでもある……
初心者に1番オススメしたいジェネラルですよね。記事ためになります。ありがとうございます。
大型クリーチャーバンバン展開出来るし能力もシンプルなのがいいよね、あとはお値段さえ何とかなれば布教用にばら撒いたりも出来るんだけどねー
この前はこやつの踏み倒してくる鋼のヘルカイトと赤ローマに苦しめられた
wikiには「巨大なるカーリア/Kaalia of the Vast – 自身が攻撃するたびに、手札から天使かデーモンかドラゴン・クリーチャー・カード1枚を、タップ状態かつカーリアと同じ対戦相手を攻撃している状態で出せる。(統率者)」って書いてあるけど…。
そうですね、ケッシグの檻破りやトラフトテキストを混同していました。申し訳ありません。
いえ、こちらこそ真摯にコメント読んで回答して下さって嬉しいです。
記事をいつも楽しみにしています!
右ストレートでぶっ飛ばす。
真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす。
右ストレートでぶっ飛ばす。
真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす。
カーリアはもう少し安定すれば強いんだけどな