新しいデッキを組みたいと思ったときどうすればいいか。
情報社会の現代である。インターネットを活用しない人の方が少数派であろう。デッキレシピを検索し、大会で結果を残したデッキや面白そうだと思ったデッキを選び、同じアーキタイプの中からさらに良さそうなデッキを決める。
リストを見ただけではまだ足りない。Youtubeでプレイ動画を見てデッキの回し方を勉強したり、使っている友だちに教えてもらったりするのもいいだろう。
さあ、準備は整った。後は新しいカードを買うだけ。
しかし、MTGは高価な買い物である。レガシーならば尚更だ。はたしてこのデッキには何万、何十万もかける価値があるのだろうか。本当に自分はこのデッキを使いこなせるのだろうか。
自分がMTGを始めたときには、レガシーの記事は数えるほどしかなかった。その中でも特に熟読していたのは、〇ぶおの部屋だった。戦い方からサイドボーディングまでほしい情報のすべてがそこにあった。更新されなくなってとても残念だ。
ないならば、作ればいいだろう。今回の記事はそんな発想(ただやってみたいという気持ち)から生まれた。
今回紹介するデッキは、赤単エルドラージだ。モダンでも同じ名前のデッキはあるが、もちろんレガシーのデッキだ。今回は赤単エルドラージの作成者をお招きしてデッキの全貌をお話していただきたいと思う。
ゲストの紹介
suginamik「それでは、インタビューを始めます。よろしくお願いします。」
泉「泉です。よろしくお願いします」
(*画像は晴れる屋様から引用させていただきました。)
suginamik「泉さんはオリジナルデッキで実績を残している印象が強いのですが、今までの戦績とご自身が作ったデッキを教えていただけますか?」
泉「まずは戦績から
プロツアー出場1回
日本レガシー選手権優勝1回、ベスト4が1回
第12期レガシー神挑戦者決定戦準優勝
主なオリジナルデッキは、
強大化デルバー(日本レガシー選手権優勝)
欠片の双子(GP千葉2016、11-4)
そして赤単エルドラージ(神挑戦者準優勝)」
赤単エルドラージとは?
suginamik「赤単エルドラージの一般的なリストを紹介しましょう。」
泉「直近の5-0リストから
https//www.mtggoldfish.com/deck/1877994#online」
(*インタビューは5月6日に行われました。6月22日の最新版はこちらをご覧ください。)
(*画像はMTGGOLDFISH様から引用させていただきました。)
泉「一般的といいつつ、今回はお試しでネヘブが入ってますが(笑)」
suginamik「灯争対戦の新しいカードも早速採用されていますね。」
泉「フリースロット枠が何枚かあって、そこをメタの調整枠兼お試し枠にしてる感じです。」
suginamik「レガシーをしている皆さんは赤単プリズンとエルドラージというデッキはご存知だと思いますが、このデッキならではのメリットや勝ちパターンを教えてください。」
泉「メリットはズバリ、“トップメタに強く、苦手なデッキが少ないこと”ですね
デルバー、奇跡、グリコン、ANT、赤プリズン、エルフには明確に有利がつきます。」
泉「勝ちパターンとしては
①虚空の盃、血染めの太陽などの置物で行動を阻害して勝つ
②ゴブリンの熟練扇動者、ゴブリンの戦親分で面展開して勝つ
③単体で強いエルドラージで勝つ
④罰する火で勝つ
の4つですね。これら4つを組み合わせて勝つ感じです。」
suginamik「①は青いデッキ全般、ANTなどのコンボ
②は赤単プリズンの良さ、
③はエルドラージの良さ
④はデルバーやコンントロール、PWにも強そうです。」
suginamik「次に、なぜ赤単エルドラージを作ろうと思ったのかを聞かせてください。」
泉「神挑戦者時のデッキテクと被りますが、罰する火燃え柳コンボとエルドラージを組合せられないかと考えた結果ですね。
エルドラージからは、難題の予見者、スマッシャー、エンドブリンガー。
赤単プリズンからは、猿人の指導霊、ラブル、戦親分、合流点、モックス。
チャリスは両方。
赤単エルドラージならではのカードとして、太陽、罰する火、寸借者の三点ですね。」
suginamik「血染めの太陽がとても珍しいですね。」
泉「太陽は赤プリズンにも追加のプリズン要素として採用されてますが、赤単エルドラージの太陽は、相手のフェッチ、不毛、リシャポ、DDを止めつつ、こちらの寺院、燃え柳には影響を与えず、裏切り者の都の生贄誘発を消してくれるマスターピースですね。」
suginamik「相手の土地能力を止めつつ、自分の土地にはメリットがあるなんてすごいシナジーですね。」
泉「神挑戦者時のデッキテクでも少し触れましたが、太陽を本格的に採用してからデッキが段違いに強くなりましたね。」
suginamik「神挑戦者決定戦からのリストの変更にはどのような理由がありますか。」
泉「神挑戦者時のリストでは、デルバーとBGデプスに相性が悪いという欠点がありました
金属モックスを採用することで、速さが増し、かつ、サイドを大きく変えることで、BGデプスにも対処出来るようになりました。」
suginamik「新しいネヘブが早速採用されていますね。」
泉「灯争大戦からは、ネヘブ、クレンコ、カーンと採用候補が複数上がりましたが、その中でもネヘブはサイズとルーター能力がありがたいので頭一つ抜けてますね。
今は、調整LINEグループでアングラスの採用案が上がったので、試しているところです。」
メタに合わせた変更点
suginamik「メタに合わせた調整点があれば教えてください。」
ビートが増えた場合
泉「ビートが増えた場合は、寸借者とハゾレトを増量します。」
テンポが増えた場合
泉「現行のままでも対処出来るとは思いますが、宝石の洞窟の採用や、金属モックスの増量になりますね。」
コンボが増えた場合
泉「ANT系なら三球。SnT系ならエンドブリンガーを増量します。」
コントロールが増えた場合
泉「戦親分を増量するか、チャンドラを採用します。」
前半は以上です。
次回は赤単エルドラージの弱点やサイドボードの考え方、テクニックを紹介するといったプレイ編をお届けします。
今回紹介した赤単エルドラージに興味をもった方がいらっしゃいましたが、ぜひ赤単エルドラージ調整のライングループにご参加ください。参加の仕方は代表者の泉さんのツイッター(@djizma_mtg)か私suginamikのツイッター(@suginamikmtg)にDMを送ってください。
MTG専用のツイッター(@suginamikmtg)やっています。主にレガシーに関することを取り扱っています。「記事は遅いけど、リツイートは速攻!」をモットーにしています。フォローしていただけたら励みになります。
それでは、次回後編でお会いしましょう。素敵なレガシーライフを!
速攻民の叡智
久々のガチ記事!
エルドラージストンピィ使ってるから参考になります
ウギンの目、ミミックとかのクリーチャー面からのぶん回りが無い分、独自の強みがありそうですね
魂の洞窟が非採用だと自分は不安でしょうが無いです
えっ、速攻mtgをスナガイ氏以外の人が乗っ取ったのかな
レガシーデッキのメタ環境に合わせたチューニングなんて、ここでやっても大丈夫なヤツなの。いったい、どーしちゃった(困惑)
ここの管理人、9人くらいおらんかったっけ?
ナインタイタンズがどうこう言ってたのって結構前な気はするけど。
まぁ、管理人が9人と言うか記者が他に8人おるって表現の方が正しい気はする。
紹介されてるデッキは、裏切り者の都の高騰前ならレガシーデッキにしては安く組めたんだろうか
燃え柳、墳墓、チャリスが再録で少しは値下がりしたからしゃーないか
ええ記事やんおじさん「ええ記事やん」
スナガイ以外はゲストみたいなもん
こういう記事は有り難い
スナ貝氏をどこに隠した!
スナ貝なら俺の隣でクソコラになってるよ
虚空の盃(ヤクザ専用)
…キミのような勘のいいPWは嫌いだよ